インターネットが普及するにつれて、ネット上の口コミや評判で業績が向上している会社やお店もたくさんある一方で、ネット上の誹謗中傷や炎上で大きな被害を受けている会社も少なくありません。 その多くは、働いている社員によるSNSやネット掲示板での炎上が原因と言われています。

 

会社にとってそのようなSNSやネット上のトラブルを起こしかねない危険人物を社員として採用するのは避けたいところですよね。ネットリテラシーやSNSリテラシーがない人物はインターネット上に誹謗中傷や悪口を書き込むことがあり、時にそれが炎上してデジタルタトゥーとして残ることがあります。

 

デジタルタトゥーとは、ウェブ上ではデータやログがいったん記録されたら永続的に残り続け、消すことはできないという意味の言葉です。インターネットやSNS上に投稿した言葉や写真は完璧に消すことはできないので、「タトゥー」という表現が使われているのです。

 

今回は、このデジタルタトゥーについての詳細や、デジタルタトゥーによって採用候補者を見極める方法、デジタルタトゥーを含めたSNS調査によって採用すべき候補者を選ぶ重要性についてご紹介していきます。

 

デジタルタトゥーって何?

ここでは、デジタルタトゥーの基本的な情報をまとめていきます。

 

デジタルタトゥーとは

デジタルタトゥーは直訳すると「電子の刺青」ですよね。 冒頭でもお伝えしましたが、デジタルタトゥーとはIT用語でインターネット上に一度出回った情報や画像、動画などは完全には消えずに入れ墨のように半永久的に残り続けるということを意味しています。

 

2019年にはNHKのドラマで取り上げられたこともあり、少しずつ認知が広がっています。 デジタルタトゥーによって企業が大きな被害を受けたり、個人でもデジタルタトゥーがきっかけで事件に発展したりすることもあるため、軽視できない社会問題になりつつあります。

 

デジタルタトゥーとして残りやすい情報

企業がデジタルタトゥーを受けてしまうと大きな被害に発展しますが、採用する予定の人物についてのデジタルタトゥーは採用するかどうかの判断において有効的に使うことができます。

 

採用予定者についてのデジタルタトゥーがあるかどうかを調べ、もしあればこれまでにどのような問題のありそうな投稿をしたかをチェックすることができるのです。

 

デジタルタトゥーとして残りやすい情報としては、

・飲食店でバイトをしているときの衛生問題などの投稿

・過激な宗教について

・格差的な内容の発言投稿(男女や貧富、人種差別など)

・過激な政治的考えについての投稿

など、炎上しやすいような話題性のある内容です。

 

「これまでにデジタルタトゥーとして残りやすい投稿をしている人物」=「炎上してネット上に残るような投稿をする可能性のある人物」と考えることができるので、入社後もSNSやネット掲示板に会社についてのネガティブな内容で炎上を起こす可能性があるとみていいかもしれません。

 

特定人物についてのデジタルタトゥーの探し方

ある人物がデジタルタトゥーを持っているかどうかの探し方は非常にシンプルです。

 

Google検索を利用して、Googleの検索フォームで「採用予定の人物の本名」「炎上した事件名」「炎上した内容のキーワード」などで検索を行えばそれに該当する検索結果の一覧が出てきます。 これだけで出てこない場合は、その人物が通っていた学校名やアルバイト先の名前などを加えて検索に入れてみるとヒットする可能性があります。

 

デジタルタトゥーが残りやすいサイトやSNS

デジタルタトゥーは残りやすいサイトとそうでないものがあります。

 

残りやすいサイトやSNSの特徴としては、

・誰でも書き込める

・匿名で利用できる

・誰でも見られる

・利用者数が多く集団心理が働きやすい

・誹謗中傷など問題が起きても通報されにくい

などがあります。

 

具体的なサイト名、SNS名でいうと、2ちゃんねるやTwitter、Instagramが挙げられます。採用予定の人物について気になるところがあれば、これらのサイトやSNSでデジタルタトゥーがないかどうかをチェックするのがいいでしょう。

 

デジタルタトゥーやSNSの分析は採用前の判断に使える?

「採用予定者についてはちゃんと面接も複数回行っているし、履歴書も職務経歴書も出してもらっているからわざわざデジタルタトゥーなんて調べる必要がない」と考えている経営者や採用担当者の方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、近年はデジタルタトゥーチェックやSNS調査を採用前の判断材料に活用している会社が増えてきています。

 

採用候補者のSNSを分析してミスマッチ回避

企業にとって、採用した後にミスマッチが発覚することほど痛手なことはありませんよね。採用費用も無駄になりますし、教育費も無駄になります。

 

そして人手不足で採用が難しくなっている近年では、SNS調査やデジタルタトゥーチェックによって応募者とのミスマッチを防ごうとする企業が増えてきているのです。

 

2019年7月には「MiKiWaMe」という採用予定者のSNSを分析する専門のサービスまでリリースされています。このサービスでは採用予定者がSNSやインターネット上に投稿した内容を分析することで、その人の本来の内面を見極めて採用後のミスマッチのリスクを防ぐことが目的とされています。

 

履歴書や職務経歴書、面接だけでは本性を隠しきれてしまうため、本性や本当の考えが現れやすいSNSは採用する側にとって、応募者の情報を知る貴重なツールとなってきているのです。

 

このサービスはこれまでに蓄えた数万件の調査実績で得たノウハウを活かしてSNSやインターネット上の投稿をチェックし、

・履歴書にウソがないかどうか

・文章力があるか

・SNS上でフォロワーがどのくらいいてどれほどの影響力があるか

・攻撃的な発言や極端な思想を持っていないかどうか

を調べてくれます。

 

アメリカの企業ではSNSやデジタルタトゥーチェックは主流になっている

日本ではまだまだ採用予定者に対するこのような調査をしている会社は多くはありませんが、アメリカでは応募者のSNSをチェックする企業は全体の45%にものぼります。

 

さらに3社に1社がSNS上でなんらかの問題を見つけた結果、その人物を不採用にした経験があるというデータが出ています。 普段からSNSやインターネットで攻撃的な発言をしていたり誹謗中傷をしていたりするような人物は、採用した後会社に対しても不利益をもたらす可能性は十分にあるため、当然と言えば当然かもしれませんね。

 

日本でもコロナをきっかけにSNS調査が急増中

アメリカだけでなく、日本においてもコロナウイルスの影響で採用予定者に対してSNS調査を実施する企業が急増しています。 新型コロナウイルスのために応募者の面接を対面ではなくオンラインで行う企業も増え、それに伴って採用予定者の本質を見抜くのが難しくなってきたことが影響しているのでしょう。

 

さらに、コロナのせいで外出や旅行、飲み会を控えなければならず、ストレスをためた人たちがSNSで「裏アカウント」を作成し、SNS上の裏アカウントで特定人物や特定の企業に対して激しく誹謗中傷することでストレス発散をするというケースが増えてきているためです。 デジタルタトゥーチェックやSNSの投稿調査、さらにはSNSの裏アカウント特定調査をする企業が増えていますし、今後もその重要性が増していくことが予想されます。

 

社員の問題投稿でネット炎上!企業が多大な被害を受けることも

会社やお店にとって、社名や商品名でネット炎上してしまうと甚大な被害になりますし、業績にも大きな悪影響を及ぼします。 しかも、そのようなネット炎上を引き起こしているのは多くの場合働いている社員というデータもあります。

 

ネットトラブルに巻き込まれないために、そして被害が大きくなる前に対処するうえで知っておくべきことがあります。

 

社員の「裏アカウント」が炎上のきっかけに

炎上のきっかけになるのは多くの場合社員のSNSだということはすでにお伝えしました。

 

ただ、普通の人間であれば自分だと個人を特定できるようなアカウントでは誹謗中傷などの投稿は避けます。そこで使われているのが「裏アカウント」です。裏アカウントでは社内外に関わらない激しい誹謗中傷を投稿していることもありますし、社外秘の内容を漏洩している可能性もありますので、しっかりと裏アカウントを特定しておくことが重要なのです。

 

裏アカウントの特定についてはこちらの【社員や候補者の裏アカウントの特定方法と企業リスクを減らせるワケ】を参考にしてください。 

 

ネット炎上などのネットトラブルに巻き込まれないためには

・デジタルタトゥーがあるなどSNSトラブルを引き起こした経験のある人物は採用しない

・すでに採用している社員たちの裏アカウントは特定して監視しておく

という対策が必要と言えるでしょう。

 

炎上内容は企業にとってのデジタルタトゥーになってしまう

採用予定者のデジタルタトゥーだけでなく、企業そのもののデジタルタトゥーにも気を配らなければなりません。

 

SNS上やネット掲示板などで炎上した場合、その場で企業にダメージを与えるだけでなくデジタルタトゥー となり炎上が収まった後も半永久的に残ってしまいます。 一度デジタルタトゥーとして残ってしまうと、それがネガティブな企業イメージとして残り続け、最悪のケースとして企業存続が危ぶまれることや株価にも影響を及ぼすレベルになってしまうのです。

 

まとめ|採用前にデジタルタトゥー調査やSNS調査で問題社員を見極めよう

これほどまでにSNSが普及している現代においては、企業として採用予定者のデジタルタトゥーの有無やSNS裏アカウントについて調査していくことが必須になってきているでしょう。

 

SNSの裏アカウントで誹謗中傷したり炎上を起こしたりしている人物は、普段対外的に優等生を演じてストレスがたまり、それをSNSで発散しているケースもあります。

 

つまり、通常の面接や履歴書からだけでは判断が極めて難しいのです。 SNS調査やSNSトラブルで気になることがある場合、ネットトラブルに強い弁護士や探偵に一度相談してみることをお勧めします。