自営業でお店を経営しているといろいろな種類の嫌がらせを受けることがあると思います。

軽く受け流せるようなライトなものから、放っておくと経営的にも身体的にも危険なのではないかと心配になるような嫌がらせまで様々でしょう。

よくある自営業に対しての嫌がらせの内容や嫌がらせをしてくる犯人の心理、そして嫌がらせを受けた時にさらなる被害を生まないために意識してほしいことについてまとめていきます。 また、嫌がらせの内容が度を越しているような場合や、嫌がらせがどんどんエスカレートしているような場合の対処法についてもお伝えしていきますので、参考にしてみてください。

自営業が受けやすい嫌がらせの内容

この記事を読んでいただいている自営業の方は、すでに何らかの嫌がらせを受けているかと思いますが、他にもいろいろな内容の嫌がらせを多くの自営業の方が受けてきています。 どのような被害で皆さん苦しめられているのでしょうか。

嫌がらせの貼り紙を店に貼られる

実際の店舗に嫌がらせや誹謗中傷の貼り紙を貼られる嫌がらせはよくある嫌がらせのパターンです。

「この店でコロナが出た!」 「食中毒を出している!」 などの誹謗中傷もあれば 「閉店しました」 「倒産しました」 などと勝手に貼り紙を貼られて他のお客様が勘違いしてしまうケースもあります。

無言電話や悪質なクレームの電話をされ続ける

無言電話や悪質なクレームを繰り返すなどの嫌がらせ電話をされることもあります。営業中の店舗に無言電話がかかってきたら、その時間分人手が取られてしまいますし、悪質なクレームで1時間も怒鳴られ続けたら精神的な苦痛も大きくなってしまうでしょう。

後に犯人を特定して何らかの法的措置を取ることを想定して、悪質なクレームを繰り返す人物についての情報をできるだけ多く集めておくといいですね。

誹謗中傷の内容が書かれた怪文書が送られる

お店のポストや自宅に誹謗中傷の内容が書かれた怪文書が送られてくる嫌がらせもあります。 自分の店や自宅だけに送られるだけならまだしも、近所などにばらまかれてしまうと実害も大きくなります。

怪文書の原本は嫌がらせの証拠になりますので、捨てたり破いたりせず、送られてきたそのままの状態で保存しておくことが重要です。

ネット上に悪評の口コミを大量に書かれる

現代では自営業をやっている店舗のほとんどがホームページを持っていたり、口コミサイトに登録していたりしますよね。 そのインターネット上で誹謗中傷を書き込まれるなどの被害が増えています。

多くの人はレストランを選ぶ時も美容院を選ぶ時も口コミサイトの評価を見ながら行くことが多いですので、口コミサイトやGoogleマップの口コミに誹謗中傷を書かれてしまうと売り上げに大きく影響することは避けられないでしょう。

架空の予約で売り上げを妨害される

年末年始や連休前など繁忙期で多くの売り上げが見込めるタイミングで架空の予約を大量にされて当日キャンセルされるなどの嫌がらせ被害もあります。 架空の予約のために本来来てくれるはずだった人の予約を断っているため、その日の売り上げは大きく落ち込んでしまいますよね。

これは立派な営業妨害にあたりますので、犯人の特定と証拠収集をすることで法的措置を取ることを検討するようにしてください。そのための調査はプロの探偵に依頼することをお勧めします。

嫌がらせ被害を受けやすい自営業の業種

自営業と一言に言っても色々と種類がありますよね。嫌がらせ被害を受けやすい業種は多くの場合、法人ではなく不特定多数の個人を相手にした業種が多いです。

以下に記載する業種は嫌がらせ被害を受けやすい業種と言えますので、嫌がらせ被害を受ける前からある程度の対策を取っておくといいかもしれません。

飲食業

自営業でやっている飲食店は嫌がらせ被害を受けやすい代表例と言えます。そして、毎日たくさんのお客さんが来るため、誰が犯人なのか想定することも難しいでしょう。

飲食店の場合、以前来たことのあるお客さんかもしくはライバル店の店長が犯人の可能性が高いです。 飲食店で誹謗中傷を受けたり嫌がらせの貼り紙を店舗に貼られたりするとかなり経営にダメージが及ぶことが想定されますので、早めに犯人を特定して対処することを検討したほうがいいでしょう。

美容院

美容院も嫌がらせ被害を受けやすい業種です。美容院が受けやすい嫌がらせの内容としては、ネットの口コミで根も葉もない悪評を大量に書かれてしまったり、繁忙期に架空の予約を大量に入れられて直前でキャンセルされてしまったりということが想定されます。

口コミを見て美容院を決める人も多いですので、目に見えて売り上げが下がってしまっているようであればすぐに対処すべきと言えます。

クリーニング店

クリーニング店は多くの人が一度は利用したことがあると思いますが、特に大切にしている衣類を預けることが多いので、少しのミスでも恨みを買いやすい業種なのです。 そのため、過去に一度でもお預かりした衣類に傷をつけたり汚れが落とせなかったりしたことがあると、そのことを恨みに思ってネチネチと嫌がらせをされることがあります。

雑貨店

セレクトショップやパワーストーンなどの雑貨店が嫌がらせを受けることもあります。

「あそこの店は宗教団体がやっている」 「あそこの店で扱っているものはいわくつきのものばかりだ」 などと口コミを書かれてしまうと当然客足が遠のいてしまいます。 ネット上の口コミを書かれた場合はサイト運営者に削除依頼をすることを検討してみてください。

自営業の人に対して嫌がらせをしてくる犯人の心理

嫌がらせを受けていると「なんでわざわざこんな嫌がらせをしてくるんだろう」と犯人の心理を不思議に思ったことはないでしょうか。

嫌がらせをしてくる理由は一概にこれとは言えませんが、多くの場合で共通している心理があります。ここでは嫌がらせの犯人の心理について少し見ていきましょう。

店舗で不快な思いをしたことの仕返し

レストランや美容院、クリーニング店などを実際に利用してそのときに不快な思いをしたことが原因でその仕返しをするために嫌がらせしているケースがあります。

ただ、不快な思いをしたことの仕返しをしてくるような場合、ほとんどが逆恨みであることが多いです。 もちろん店舗での接客に問題があれば反省して改善すべきところではありますが、逆恨みを真に受けすぎて店舗内での人間関係が悪化してしまうのは避けるべきでしょう。

ストレス発散・暇つぶし

ストレス発散や暇つぶしに嫌がらせをしている人も少なくありません。

特に最近はコロナウイルスの影響で外出を自粛したり行きたい場所に遊びに行けなかったりしてストレスが溜まっている人が多いです。 ストレスが溜まっているときにたまたま利用した店舗でイラっとすることがあると嫌がらせをして発散しようと考えるのかもしれません。

嫉妬や妬み

同業者が売り上げの良いあなたの店舗を羨んで嫉妬に狂って嫌がらせをしてくるケースもあります。 ライバル店の嫌がらせの場合はあなたの店の経営が悪化するように仕向けてくることが多いので陰湿な嫌がらせになりがちです。

できるだけ嫌がらせの証拠をとっておき、探偵などを活用して犯人の証拠を掴んでおくと後々法的対処を取るときなどに役に立ちます。

謎の正義感や被害者意識がある

嫌がらせをする人は、自分の信じる歪んだ信念を持っていることが多く、その正義感に沿って嫌がらせをしていることも多々あります。

正確に言うと、本人は嫌がらせをしているつもりは毛頭なく、世直しをしていてヒーローになった気分でいることも少なくありません。 このような人に対しては、嫌がらせを辞めさせようとあなた自身が説得しようとすると火に油を注いでしまいますので、探偵や弁護士、警察など適切な専門家に相談しながら対処していくのが安全でしょう。

自営業をやっていて嫌がらせを受けた時に意識したいこと

自営業をやっていると、どうしても誹謗中傷を受けたり嫌がらせをされたりということが起こりえます。

自営業として店舗をかまえて経営しているので、いわゆるオーナーであり、傍から見れば成功者です。それを妬んで嫌がらせを受けることはある意味仕方のないことかもしれません。 もし、あなたが嫌がらせを受けてしまったら、以下にご紹介する思考法をしてみることで少し気が楽になるかもしれません。

誹謗中傷や嫌がらせはゼロにはできない

誹謗中傷や嫌がらせをしてくる人たちの中には「面白くない」という感情が根底にあります。 そのため、自営業を営みそこそこにでも成功している限り、嫌がらせを受けることは避けられず、ゼロにすることはできないのです。

嫌がらせとうまく付き合っていくしかないのです。 人の悪口は言わず、むしろ同業者やライバルに嫌われて嫌がらせを受けるくらいが成功者としてちょうどいいと考えてみてください。

自分で選んで独立してやっていることを自覚する

嫌がらせを受けることや嫌がらせをする人をゼロにすることはできないとわかっていても、実際に嫌がらせをされると嫌な気持ちになりますし、メンタルが弱っている時だと「どうしてこんな目に遭わなければならないの?」と弱音を吐きたくなってしまいますよね。

しかし、サラリーマンではなく自営業という選択をし、独立して成功してやると決めたのはあなた自身のはずです。 目立たず嫌がらせもされない平穏な人生だけれど大きな成功も刺激もない生活よりも、嫌がらせや誹謗中傷を受けるけれど大きな成功があり刺激的な毎日を過ごせる人生を選んだのは自分だと覚悟を改めて持つと気持ちが強くなるかもしれませんよ。

嫌がらせや誹謗中傷に耐えるメンタルを鍛える

嫌がらせに屈して店の経営に影響を出さないためには、嫌がらせに耐えるメンタルを鍛えることも大切です。 何か言われても、何かされても、いちいち振り回されないようにするメンタルも自営業としてやっていくためには重要です。

ただし、実際の経営に大きな悪影響が出る場合や、損害が大きくなった場合などに泣き寝入りすることは絶対に辞めましょう。犯人を特定し、証拠を集めて訴えるという措置を取る覚悟も持っておくようにしましょう。

嫌がらせがエスカレートした場合は専門家に頼る

嫌がらせがエスカレートし、売り上げに大きな影響が出るような場合には早めに専門家に相談して対応していくことが重要です。 まずは嫌がらせ調査の専門家である探偵に調査を依頼し、犯人の特定や証拠集めを実施してください。

そのうえで、法律の専門家である弁護士に相談したり、刑事事件として訴える場合は警察に相談したりして、犯人に嫌がらせを辞めさせ相応の罰を与えるようにしてください。

嫌がらせがエスカレートして度を越しているような場合、自分自身だけで対応しようとすると極めて危険です。調査や手続きは専門家に任せ、あなたは毅然とした態度でいるようにしてください。

まとめ

自営業をやっていて嫌がらせを受けると実際の営業に支障が出ることもありますし、不安も大きくなってしまいますよね。 会社と違って頼れる組織があるわけではないので、自分自身で何とかしなくてはと自分で自分を追い込んでしまうこともあるでしょう。

まずは、嫌がらせを受けるのは自分が成功して周りにうらやましがられている証拠だととらえなおし、そのうえで嫌がらせに対して適切な措置を検討していくことをお勧めします。 嫌がらせに対して一人で悩まず、まずは専門家に気軽に相談してみてくださいね。