KWどこの企業も春になると新入社員を迎え入れますよね。新入社員は会社に新しい風をもたらしてくれるので、他の既存社員たちにとっても良い刺激になりますが、新入社員ならではのトラブルを起こしたりトラブルに巻き込まれたりということもあります。
重要なのは新入社員を迎え入れる前に、会社としてしっかりとトラブルについての認識や対処法を知っておくことです。
今回は新入社員が起こしやすいトラブル事例やトラブルの中でもセキュリティに関して注意しなければいけないトラブル、そして新入社員が起こすトラブルを予防したり対処したりするうえで会社が求められていることについてご紹介していきます。
新入社員を迎える準備は整っていますか?
新入社員が入社後に起こすトラブルには日常生活や人間関係上のトラブルとセキュリティ上のトラブルに大きく分けることができます。
日常生活や人間関係のトラブルに関しては、新入社員たちが会社や社会人生活にまだ慣れていないことが原因であるため、少しずつ会社や社会人としてのルールを教えていかなければなりません。近年は「モンスター社員」と呼ばれるような上司たちの手に負えないような新入社員も存在するので、根気強く長期的な目線を持って指導していくことが重要です。
また、セキュリティ上のトラブルが起きやすい原因はパソコンやスマホの紛失、置き忘れと誤操作が原因とされていてそれによって情報漏洩などのトラブルにつながってしまっています。
このような傾向からも、新入社員を含めた社員たちの教育や組織としてのルールづくりが重要になってくるのは言うまでもありません。
次の章では、新入社員が起こしやすい、または巻き込まれやすいトラブルについて具体的に見ていきましょう。
新入社員が入社後に起こしやすい&巻き込まれやすいトラブル
新入社員が起こしやすいトラブルや巻き込まれやすいトラブルにはどのようなものがあるのでしょう。
ここでは新入社員によくある問題行動や巻き込まれやすいトラブルをいくつか紹介していきます。新入社員によくある問題行動やトラブルを把握しておくことで、未然にトラブルを防いだり是正していくきっかけにしたりできるはずなので、ぜひ参考にしてみてください。
新入社員を育てるのは周りの既存社員たちなので、先輩社員であることの責任と役割だという自覚を持ってもらうことも重要です。
一度注意したら会社に来なくなる
新入社員の仕事の進め方や仕事上のミスを指摘したり注意したりした結果、「ひどい怒られ方をしてショックだった」「細かいところまで重箱の隅をつつくように責められて嫌だった」と落ち込み、次の日から会社に来なくなってしまう事例があります。
また、中には注意されたことに落ち込んで、入社後すぐにうつ病になったと休職してしまうケースもあるようです。
SNSSNSに不適切な投稿をする
学生気分のままSNSSNSを利用している新入社員は多いです。そして、すぐに誰か特定できるアカウントのままSNSSNSを利用して、会社であった嫌な事の愚痴や上司の悪口、取引先の愚痴をSNSSNSに書き込むケースもあります。
また、会社に関することだけでなく、悪ふざけで撮影した画像や動画を投稿して炎上トラブルを招く新入社員も存在します。
SNSSNSで炎上トラブルにまで発展したような場合や投稿した内容によっては会社として公式に謝罪しなければならない事態になることも考えられますので、新入社員を含めて全社員に早めの段階でネットリテラシー関連の教育をしておくことが大切です。
理由なく休む
学生時代、特に大学などは少し体調が悪かったり気分が乗らなかったりという理由で気軽に学校の授業を休んでいた人が多いかもしれません。新入社員で学生気分が抜けていない人たちは、学校と同じような感覚で大した理由なく会社を休むことも少なくないのです。
学校はお金を払って勉強を教えてもらう場所なのに対し、会社はお金をもらって仕事でパフォーマンスを発揮しなければいけない場所だということを自覚させ、早い段階から社会人としての認識を改めさせることが大切です。
会社の備品を私物化する
新入社員の中には、会社の物と私物との区別がきちんとつけられていない人がいます。
そのため、会社の備品であるペンやコピー用紙、電卓などの文房具を持ち出してしまったり、仕事で使うために支給されているスマホや携帯、パソコンなどをプライベートでも使用してしまったりするトラブルも最初のうちはよく起こるでしょう。
既婚上司と社内不倫をする
新入社員の女子たちが既婚上司たちに狙われて不倫関係になるというトラブルも毎年多くの会社で起こっています。
多いパターンとしては会社に入ってすぐの頃に慣れない仕事で悩んでいることを既婚上司に相談しているうちにお互いに惹かれあってしまい、ゴールデンウィーク明けくらいから社内不倫の関係が始まることが多いので、そのあたりの時期に社内で不倫が起こっていないか注意してみるといいでしょう。
上司や先輩からパワハラやセクハラを受ける
既存社員の中には、部下や後輩ができた途端に先輩風を吹かせて傲慢な態度を取るようになる社員がいます。
新入社員が入ってきて教育係になった上司が新入社員に対してパワハラやセクハラのようなことをし始めることがあります。
新入社員がパワハラやセクハラの被害に遭ってしまうと早々に会社を辞めてしまうなどのトラブルになりかねませんので、新入社員だけでなく先輩社員たちに対しての教育も徹底していくことが大切です。
逆パワハラをする
新入社員の中には「モンスター社員」と呼ばれるような問題の多い新入社員もいて、上司に対して逆にパワハラをしてしまうというトラブルも珍しくありません。
上司が少し仕事の注意をしただけで「それってパワハラですよね。訴えますよ」と上司の正当な注意や指摘をパワハラ扱いして何も言えなくさせてしまったり、上司が新入社員に仕事の指示を出しても「あなたの命令は聞きたくありません」などと仕事を拒否して従ってくれなかったりと、周りの空気まで悪くしてしまうケースがあります。
逆パワハラをするタイプの新入社員は人間性に問題があることも多いので、できれば採用する段階で気が付いて入社させないようにするのが一番いいのですが、万が一モンスター新入社員が入社してしまったら適切に対処していきましょう。
モンスター社員への対処法についてはこちらの【モンスター社員から会社を守れ!モンスター社員の特徴と対処法モンスター社員から会社を守れ!モンスター社員の特徴と対処法】の記事も参考にしてみてくださいね。
新入社員が起こしやすいセキュリティ上のトラブル
新入社員の中には学生気分が抜けていなかったり、慣れない仕事でミスが増えてしまったりなどで様々なトラブルを起こしがちです。
中でもセキュリティ上のトラブルは新入社員が起こしやすいトラブルの一つです。この章では、新入社員が起こしやすいトラブルの中でもセキュリティ関係のトラブルをピックアップしてご紹介していきます。
また、これらのトラブルが起こってしまう背景についても触れていきますので、トラブル防止策を考えるうえで参考にしてみてください。
プライベートのスマホに業務上の情報を保存する
個人で持っているスマートフォンに業務上の情報を保存してしまうという問題が挙げられます。
学生時代からスマホを利用してきた若い世代にとって、情報管理や情報を保存するものとしてスマホを利用してしまいがちです。たとえそれが業務上の重要な情報であったとしてもつい自分のスマホにメモとして残してしまいがちなのです。
しかし、個人所有であるがゆえにセキュリティ対策が十分でないことも多く、プライベートのスマホから会社にとっての重要データが流出してしまう危険性は十分に考えられます。
ビジネスメールでのミス
Eメールを利用することによるトラブルも新入社員時代は多く見受けられます。若い世代の人たちはLINELINEやSNSSNSなどのチャットベースでやり取りすることに慣れているため、メールを使うことに馴染みがない場合が多いです。
Eメールの使い方を完全に把握できていないため、「CCCC」や「BCCBCC」の使い方やその意味をわかっていなかったり、添付ファイルにパスワードを付けないまま送信してしまったりするなどのトラブルがよく起こります。
ビジネスメールはお客様とのやり取りも行うため、場合によってはお客様や会社全体を巻き込んだトラブルに発展することも考えられます。
SNSで情報漏洩を起こす
先ほども触れたように、新入社員たちの若い世代はLINELINEやSNSSNSの利用に慣れていますし、頻繁に利用しています。その一方でSNSSNSでの情報漏洩のリスクを把握できている人は極めて少ないと言えるでしょう。
新入社員のSNSSNSの使い方によってはSNSSNS経由の情報漏洩を起こすリスクがとても高いと言えます。
「まさか、そんなことは常識的に考えてしないだろう」と先輩社員たちが考えていても、新入社員たちは社会的常識がまだ確立されていないため、社内や業務上で撮影した写真をSNSSNSにアップしてしまう、お客様の情報をSNSSNSに投稿してしまうなどの問題行動を取ってしまうこともあるのです。
SNSSNSで情報漏洩を起こさないようにSNSSNSの使い方や危険性については入社後すぐに教育をしていく必要があるでしょう。
会社のPCPCやスマホを紛失する
セキュリティ上のトラブルとして最もリスクが高いと言えるのがPCPCやスマホなどの機器を紛失してしまうことです。
ノートパソコンやスマホ、タブレットなどは、簡単に社外に持ち出すことが可能ですしリモートワークが普及している昨今は自宅に持ち帰って在宅勤務をすることも珍しくなくなっていますよね。
しかし、家に運ぶ途中やカフェでの仕事中に置き忘れたり、置き引きに遭ってしまったりということも考えられます。このようなトラブルを防ぐためには原則として勤務場所以外に持ち出すことは禁止し、持ち出す場合は管理方法の徹底周知やパスワード設定の義務付けをすることが重要になってきます。
新入社員が起こす様々なトラブルに対処していくために必要なこと
今回ご紹介してきたように、新入社員は様々なトラブルを起こしがちです。社会人になったばかりなので、ミスやトラブルを起こしてしまうことは仕方のないことかもしれませんが、経営者としてはできる限りそのようなリスクは減らしていきたいですよね。
新入社員が起こしやすいトラブルに対処していくために会社としてするべきことをまとめていきます。
定期的に11対11で面談する
定期的に新入社員と1対1で面談を行うといいでしょう。複数の社員、対、上司だとなかなか悩みを相談できない新入社員もいますので、1対1で話せる機会を作ってあげることはとても大切です。
面談時に、仕事上で悩んでいることはないか、人間関係で困っていることはないかなどを聞いてあげることでトラブルに早期に気づいてあげたり、トラブルを未然に防ぐことができたりすることもあります。
また、面談時以外にも密にコミュニケーションを取るように心がけることもトラブル防止や早期発見につながるでしょう。
注意と褒めることを同時に行う
新入社員は、当然ですが、任されている業務をスムーズにこなすことはもちろんまだできませんし、ビジネスマナーやビジネスメールの使い方など社会人としての正しい振る舞いもまだまだ未完成です。
できていない部分はしっかりと注意して気付かせてあげることが大切ですが、それと同時にできているところはしっかりと褒めてあげて順調に成長していることをフィードバックしてあげるとモチベーションもキープできて本人の成長が早くなるでしょう。
情報セキュリティの重要性を教える
近年はさまざまなWebサービスやアプリケーションの普及によって、機密情報の漏洩や不正ウイルスへの感染といったトラブルが増えています。新入社員に限ったことではありませんが、情報セキュリティの重要性や普段行っている行動の危険性を理解できていない社員が少なくないはずです。
「知らなかった」では済まされないような会社の存続にかかってしまうような大きなトラブルへと発展するおそれもあるため、情報セキュリティ教育は全社的にしっかりと行うことが重要です。
まとめ
今回は新入社員が起こしやすいトラブルやトラブルを起こさないために会社が行うべき対策についてご紹介してきました。
特にセキュリティ上のトラブルは会社の信用問題にも発展してしまうため、絶対に防ぎたいところですよね。そして万が一トラブルが起きてしまったら、すぐにトラブルの内容や被害状況を調査して適切に対応していくことが重要です。
また、トラブルを起こしやすそうな社員は最初から採用しないようにするのも会社を守るうえで重要です。採用前調査を行ってトラブルを起こしそうな社員をチェックしておいたり、定期的に情報漏洩が起きていないか社内調査を行うなどして、万が一に備える意識も大切だと言えるでしょう。