「楽して儲ける」というウマイ話に乗せられてしまい、お金を奪い取られてしまうのが投資詐欺です。 これまで投資勧誘詐欺の被害に遭うのは高齢者が多かったのですが、近年では、SNSやマッチングアプリなどを利用して勧誘が行われることが増えているため、若い世代の人たちの被害も年々増えてきています。

 

今回は、若い人から高齢者まで幅広く被害のターゲットにされてしまう投資勧誘詐欺について、その仕組みや主流の手口、被害に遭わないための予防策をお伝えしていきます。 また、万が一、あなたやあなたの家族が投資勧誘詐欺に遭ってしまった場合の適切な相談先についてもお伝えします。

 

投資詐欺とは?主な仕組みとその手口

投資詐欺とは、投資という名目を利用して金銭をだまし取る手法の詐欺です。株・先物取引・債権取引・その他無数にある投資商材を使って詐欺を働きます。 通常の投資ではありえないような高い利回りをアピールしたり、根拠のない安全性などを謳って信用させようとしたりする場合が多く、詐欺師は偽の専門家を装ったりセミナーを開いたりしてあらゆる方法で、被害者が信用するように工夫を凝らします。

 

手口が日々進化しているので、対策をとってもとっても被害が収まらないという状態になってしまっていますので、誰でも投資詐欺被害に遭う可能性があると考えていいでしょう。

 

また、これらの投資詐欺の被害は、一般の方だけではなく、大手企業や外資系企業すらも大きな被害を受けているケースがあります。商取引のプロでも被害に遭ってしまうような巧妙なものが増えていますので、特に投資の知識がない場合は慎重に判断していくことが求められるのです。

 

投資詐欺の仕組み

投資詐欺の仕組みはほとんどのケースで似通っています。

 

「簡単に儲けられる」「確実に儲けが出る」「有名人の●●さんもやっている投資方法だ」「元本保証だから安心」などと安心感を持たせて投資を勧誘され、いざ実際に投資すると配当をほとんど得られない、もしくは最初だけ配当がもらえて次からはまったく得られない状態になり、そのまま事業所や担当者に連絡がつかなくなって、結果的に元金のほとんどをだまし取られてしまうという仕組みです。

 

具体的な手口については以下でご紹介していきます。

 

手口1:劇場型

劇場型の投資勧誘詐欺は、役回りを分担して複数の業者が存在しているように装って、被害者を信じ込ませて投資させる手口です。 劇場型は銀行や企業、証券会社など信用できるような事業者を名乗って勧誘するケースがあるので、被害者は信じ込んでしまい、冷静な判断ができないまま話が進んでいきます。

 

そして気が付いた時には、言われるがままに投資してしまい、元本をだまし取られてしまうケースが多くなっています。 実際にあった被害例でいえば、例えば、一方の業者が架空の商品を販売勧誘するとともに、もう一方の業者がその架空の商品を高値で買い取っているように装います。それを見た被害者は、本当に確実に儲けられるのだと信じ込んでしまい、投資をしてしまうのです。

 

手口2:被害回復型

被害回復型は、すでに投資詐欺などの被害に遭った被害者に「お金を取り戻せる」と持ちかけ手数料を請求するという手口です。すでに被害に遭っている人を狙う詐欺の手法で、「お金を取り戻したい」という焦る気持ちを利用して追い込んでいるので、かなり悪質と言えます。もちろん、手数料を支払ってもお金は取り戻せず、手数料も追加で騙し取られてしまいます。

 

手口3:名義貸し型

名義貸しの詐欺手法は、「株を購入したいから名義を貸してほしい」と頼まれ実際に名義を貸すと、後日弁護士を名乗る人物から「名義貸しは犯罪なので警察に連絡する」などと連絡が入り、警察への口止め料として金銭を請求されるという手口です。

 

この手法は冷静になれば「口止め料を請求してくるのはおかしい」と気付けるチャンスがある分、最終的な被害を未然に防ぐことができる可能性があります。

 

手口4:公的機関装い型

公的機関装い型の投資詐欺は、金融庁などの公的機関を装って、金銭の支払いを要求したり、架空の商品を購入させたりする手口です。金融庁などの公的機関から連絡があれば、誰でも焦って冷静な判断ができなくなりますので、被害者は深く考える暇もなく騙されてしまうのです。

 

投資詐欺の代表的な詐欺の流れや概要

ここでは、投資詐欺の代表的な被害事例をまとめながら詐欺の概要や流れを確認していきましょう。

 

投資勧誘詐欺は日々進化していろいろなパターンが出てきていますが、共通する点も多数あります。投資詐欺の共通点を知っておくだけでも、実際に被害に遭いそうになった時に「もしかしたら投資勧誘詐欺かも!?」と気が付くきっかけになるでしょう。 ―詐欺師による投資の誘い方 投資の勉強会や投資セミナーなどに詐欺師が潜入し、資産運用や投資に興味がある人を見極めて近付いてきます。 そして、高配当で安全かつ確実な投資があると投資に勧誘してきます。

 

投資詐欺師の身なりや発言

投資詐欺師は、清潔感があって身なりが整い、高級ブランドの時計や靴、バッグを身に付けていることが多いです。自分の言うとおりに投資すれば贅沢な生活ができるようになるということを暗に示しているようです。

 

そして、「自分の言うとおりに投資して資産運用していけば、良い生活ができるようになる」「あくせく働くのは馬鹿馬鹿しい。賢く投資して楽して稼ぐほうが良い」というような魅力的な発言を繰り返して勧誘してきます。

 

投資額の変化

投資勧誘詐欺でよくあるパターンとしては、初回の投資は小額から始め、数回はそれなりの配当を受け取らせるというものです。数回は配当金を受け取っているので段々と詐欺師のことを信用し安心してきたところで詐欺師からの増額の提案を受けて大きな金額を奪い取られるパターンです。

 

増資がうまくいったり、被害者が友人や家族を勧誘してより多くの人からの資金が集まってきたところで詐欺師は配当を遅らせたり逃亡の準備に入ったりします。 そして、ある程度の資金を被害者からだまし取れたと判断したところで音信不通になりそのまま逃げるのです。

 

万が一投資詐欺に遭ってしまったときの相談先

投資勧誘詐欺は、ある程度投資の知識があったとしても、ちょっとした油断から騙されてしまうものです。投資するのが初めてという方は特に騙されやすくなってしまうでしょう。 では、万が一投資勧誘詐欺に遭ってしまったら、どこに相談すればいいのでしょうか。

 

警察に相談する

投資詐欺の相談先として警察が挙げられます。警察は無料で相談することができますが、刑事事件として判断されなければ捜査はしてもらえないでしょう。

 

ただ、刑事事件として判断してもらえればきちんと捜査してもらえて、捜査の結果逮捕されれば、民事裁判を起こして返金を請求することが可能になります。中には被害届を提出した時点で示談交渉に持ち込めるケースもありますので、相談する価値はあるでしょう。

 

探偵・弁護士に相談する

警察は投資勧誘詐欺の犯人を逮捕することはできても、だまし取られてしまったお金の返還請求をすることはできません。だまし取られたお金の返還請求できるのは、法律の専門家である弁護士です。 ただ、そもそも詐欺の犯人であるという証拠がない場合は、立証することができませんので、犯人である証拠や詐欺被害を証明できる証拠を集める必要があります。そこで頼れるのが探偵です。

 

探偵は警察顔負けの調査力を持ち、独自のネットワークも活用できるため、スピーディーに証拠を集めることができます。探偵に証拠集めを任せて、探偵から上がってきた法的に有効な証拠を弁護士に提出することでスムーズに返還請求を行うことができるようになります。 探偵や弁護士は依頼すれば費用がかかりますが、だまし取られた費用を取り戻せると考えれば、依頼する価値は十分にあるでしょう。

 

国民生活センターに相談する

国民生活センターや投資詐欺被害を専門としているNPO法人では、投資詐欺に関する相談を受け付けています。

 

国民生活センターでは、事業者と消費者間のトラブルに関して、【裁判外紛争解決手続】を申し込むことが可能です。裁判外紛争解決手続きは、法律の専門家が、トラブルの解決や和解を仲介するもので、「裁判をするお金はないけれど泣き寝入りしたくない」という方は選択肢として検討することをお勧めします。

 

警察は証拠がないと動いてくれないことも・・・

警察は、刑事事件であると判断すれば捜査を行ってくれますが、民事事件や詐欺被害に遭った証拠が不十分だと判断した場合は、こちらが望むような捜査はしてくれません。

 

そのため、確実にお金を取り戻したい!という場合は探偵に詐欺被害の調査を依頼し、しっかりと証拠を取ってもらうことが必要になります。詐欺被害の証拠集めや詐欺師である加害者の身元の割り出しなどを探偵が行ってくれるため、被害を立証して裁判を起こしたい場合や警察に確実に捜査してもらいたい場合は探偵への調査依頼が一番の近道と言えるでしょう。

 

投資詐欺に遭わないために実践しておきたいこと

投資詐欺は注意してもしすぎることはないくらい、誰もが騙されやすい詐欺の一つです。そのため、詐欺被害に遭わないように十分に注意しておくことが重要です。 この章では、詐欺被害を防止するために実践しておきたいことをまとめていきます。

 

急かされてもその場では決めない

投資詐欺を働く詐欺師は、「今日だけ」「期間限定」などと言って即決をさせようとするのを常套手段求としています。 特に劇場型の投資詐欺の場合は次々に話が展開していって、被害者が冷静な判断をできなくなるようにしていますが、流されて言われるままに即決してしまわないようにすることが最も大切です。

 

どんなに急かされても「いったん家に帰って考えます」と即決を避けるようにしてください。

 

いったん持ち帰りインターネットで商品を調べる

即決せずに家に帰ったら、すぐにインターネットで勧誘された商品について調べるようにしてください。 インターネットには、同じような手口で騙された人たちの被害状況が載っていることが多いので、その場で詐欺に気が付き、ギリギリのところで被害を食い止められたということもあります。

 

現金をレターパックや宅配で送らない

投資詐欺の場合、現金の受渡しとしてレターパックや宅配便を指定されることがありますが、本来であればそのようなことはありませんので、そこで引き返すことが重要です。 現金をレターパックや宅配で送れという指示があったら、その場で国民生活センターや警察などに相談しておくといいですね。

 

信頼できる友人・知人に投資の内容について相談する

投資勧誘詐欺は言葉巧みにだまそうとしてくるため、当の本人は騙されていることに気が付きにくくなります。 そのため、投資話を持ち掛けられたら、即決をせずに信頼できる友人や知人、家族に相談することが詐欺被害を防止するうえで役に立ちます。 投資話について内容も詳しく話し、投資する金額や勧誘してきた人についても話をすると客観的な意見を聞けるため、冷静に判断できるようになるはずです。

 

どうしてもわからなければ専門機関に相談する

「この投資話は詐欺なのか?ただのウマイいい話なのか?」自分でどうしてもわからなければ、専門機関に相談するのもアリです。 相談先としては、法テラスや金融庁、日本証券、国民生活センターなどが良いでしょう。

 

それぞれ詐欺被害を防止するためのホームページも開設していますので参考にしてみてくださいね。

 

参考リンク:金融庁

参考リンク:日本取引所グループ

参考リンク:国民生活センター

参考リンク:法テラス

 

まとめ

今回、投資勧誘詐欺について解説してきましたが、もちろん中には健全な投資案件もたくさんあります。そのため、投資詐欺なのか、健全な投資案件なのかの見分けがつきにくくなり、結果として詐欺被害も増えてきてしまっています。

 

しかし、どんなに手口が巧妙になってきていても、今も昔も共通しているのは、異様なまでに「うまい話」であるということです。 もしすでに投資詐欺被害に遭ってしまい、「確実にお金を返還してもらいたい」という場合はできるだけ早く探偵に調査を依頼するのがおすすめです。しっかりと犯人を特定し、その証拠をつかむことでより確実にお金を取り戻せることが期待できます。